おりおりの詩 1月30日

霜というより氷の固まり
霰を撒いたような畑
遠くの川の上では
昇った水蒸気が帯状の雲のように漂っています
それも高さ30メートルほどのところで『こんな
墨絵が書けたらなぁ』と…毎朝
霜もおり
雪が降った時があったのにもかかわらず
玄関の脇で
白い小菊が一本だけ…昨年の暮れからずっと咲き続けています
朝は『行ってらっしゃい』夜は『お帰りなさい』と
あたかも出迎えてくれるように…姿を全く変えず
顔をやや上向きかげんで
たたずんでいます
季節は 今 冬
寒の最中です
一輪の小菊に見えし雄々しさを
霜雪降るも頭上げおり
1月30日